【肩こり改善】肩を揉むだけでは戻りやすい?「胸の前」を緩めて根本から整える方法

皆さんは、デスクワークやスマホ操作などで肩がこった時、つい肩や首まわりを揉んでいませんか?

もちろん、肩を揉むことでその場はラクになることもあります。

しかし、

「揉んだ直後は軽くなるけど、すぐに戻ってしまう」
「マッサージを受けても、また同じように肩がこる」
「肩甲骨まわりがいつも重だるい」

このような経験がある方も多いのではないでしょうか?

実は、肩こりを持続的に改善していくためには、症状が出ている肩や背中だけでなく、“胸の前”を緩めることがとても大切です。

今回は、肩こりを根本から整えていくための「胸の前へのアプローチ」についてお話ししていきます。

パソコン作業中に、片手で肩を揉んでいる人のイラスト


なぜ肩こりなのに「胸の前」を緩めるのか?

いきなりですが、肩がこった時は、まず胸の前を緩めてみてください。

肩こりというと、肩甲骨まわりや首の付け根など、背中側に原因があるように感じる方が多いと思います。

ですが、デスクワークやスマホ操作が長くなると、体は自然と前かがみになりやすくなります。

その姿勢が続くことで、胸の前にある筋肉が縮こまり、肩が内巻きになっていきます。

いわゆる「巻き肩」のような状態です。

すると、背中側の筋肉は常に引っ張られた状態になり、肩甲骨まわりや首まわりに負担がかかり続けます。

つまり、肩こりを感じている場所は背中側でも、その原因の一つが胸の前の硬さにある場合が多いのです。

横向きの人物で、胸の前が縮み、背中側が引っ張られていることを矢印で示す図解


背中を揉んでもすぐ戻りやすい理由

肩こりがある時、多くの方は症状が出ている肩や背中側をマッサージします。

もちろん、それで一時的に血流が良くなり、筋肉が緩むことでラクになることはあります。

ただし、背中側の筋肉は、胸の前が縮むことで引っ張られて硬くなっている場合があります。

その状態で背中側ばかりを緩めても、前側の縮こまりが残っているため、姿勢のバランスは大きく変わりません。

そのため、一時的にはラクになっても、時間が経つとまた同じように肩こりが戻ってしまいやすいのです。

場合によっては、伸ばされて頑張っている背中側をさらに緩めることで、かえって支える力が落ち、だるさや重さを感じやすくなることもあります。

だからこそ、肩こりを繰り返している方は、症状が出ている背中側だけでなく、縮んで硬くなっている胸の前にも目を向けることが大切です。


緩めるポイントは「胸骨」と「鎖骨」

では、胸の前のどこをケアすれば良いのでしょうか?

ポイントは、
胸骨鎖骨です。

胸骨は、胸の真ん中にある縦長の骨です。
鎖骨は、首の下から肩にかけて左右に伸びている骨です。

この胸骨や鎖骨の周辺には、肩を内巻きに引っ張りやすい大胸筋が付着しています。

大胸筋は、胸の前側にある大きな筋肉で、デスクワークやスマホ姿勢が続くと硬くなりやすい筋肉の一つです。

この大胸筋が硬くなると、肩が前に引っ張られ、背中側の筋肉にも負担がかかりやすくなります。

そのため、胸骨や鎖骨まわりを緩めることで、前側の縮こまりが和らぎ、背中側にかかっていた負担も軽減しやすくなります。

大胸筋を緩めようとすると、つい胸の盛り上がっている部分を揉みたくなるかもしれません。

しかし、実は筋肉が付着している骨のまわりをケアすることがとても重要です。

正面から見た上半身で、胸骨と鎖骨の位置をわかりやすく示す図


おすすめは「押す・揉む」よりも「つまむ・さする」

筋肉を緩める方法というと、一般的には「押す」「揉む」をイメージする方が多いと思います。

もちろん、それも悪い方法ではありません。

ただ、今回特におすすめしたいのは、

つまむ
さする

という方法です。

なぜなら、筋肉だけでなく、皮膚や表面の動きも良くしていきたいからです。

皮膚や筋膜の動きが悪くなると、その下にある筋肉も動きにくくなります。

「押す」「揉む」だけでは、どうしても深い部分への刺激が中心になり、皮膚の細かな動きへのアプローチとしては弱くなることがあります。

そこで、胸骨や鎖骨のまわりの皮膚をやさしく「つまむ」「さする」ことで、表面の動きが出やすくなります。

表面が緩むことで、その下にある筋肉も自然と緩みやすくなるのです。


セルフケアのやり方

やり方はとても簡単です。

まず、胸の真ん中にある胸骨のまわりを、指でやさしくつまむように動かします。

強くつまむ必要はありません。

皮膚が軽く動くくらいで大丈夫です。

次に、鎖骨の上下を指でやさしくさすっていきます。

鎖骨の上側、下側をゆっくりなでるように動かしてみてください。

ポイントは、痛いほど強くしないことです。

「気持ちいい」
「少し皮膚が動いている」
「じんわり温かくなる」

くらいの刺激で十分です。

時間は片側30秒〜1分ほどでも構いません。

デスクワークの合間や、お風呂上がりなどに行うと続けやすいと思います。


「骨の上」をケアすることが大切

今回のセルフケアで特に大切なのは、胸骨や鎖骨などの骨の上をケアすることです。

どうしても大胸筋を緩めるとなると、筋肉が盛り上がっている部分ばかりを触りがちです。

しかし、筋肉は骨に付着しています。

そのため、筋肉そのものだけでなく、筋肉が付着している骨のまわりをやさしく動かしてあげることで、胸の前が緩みやすくなります。

普段、胸骨や鎖骨のまわりを意識して触ることは少ないと思います。

だからこそ、ここを丁寧にさすったり、皮膚を軽く動かしたりするだけでも、肩まわりの軽さを感じやすくなる方もいらっしゃいます。


ボディーブラシを使うのもおすすめ

今回の「さする」ケアは、ご自身の手だけでも行えますが、ボディーブラシなどの道具を使うのもおすすめです。

ボディーブラシを使うことで、手では届きにくい場所や、ストレッチでは伸ばしにくい骨のまわりにも、やさしく刺激を入れることができます。

特に、胸骨や鎖骨まわりは強く押すよりも、軽くさするような刺激の方が合う方も多いです。

道具を使うことで、無理なく心地よくセルフケアを続けやすくなります。


肩こりを繰り返す方は「前側」も見直しましょう

肩こりがあると、どうしてもつらい場所に意識が向きます。

ですが、肩こりを繰り返している方ほど、肩や背中だけでなく、胸の前の硬さを見直すことが大切です。

特に、

・デスクワークが多い
・スマホを見る時間が長い
・猫背や巻き肩が気になる
・肩を揉んでもすぐ戻る
・肩甲骨まわりがいつも重だるい
・首から肩にかけて常に力が入っている

このような方は、胸の前が硬くなっている可能性があります。

肩こりが気になる方は、ぜひ一度、胸骨や鎖骨まわりをやさしくケアしてみてください。


当院ではセルフケアも大切にしています

KMS西宮鍼灸整骨院では、施術だけでなく、ご自宅でできるセルフケアも積極的にお伝えしています。

なぜなら、自分自身で体を整える方法を知っておくことで、肩こりだけでなく、肘の痛みや腱鞘炎なども、ある程度ご自身でコントロールしやすくなるからです。

一般的なストレッチはもちろん、道具を使ったセルフケアなども、その方のお身体の状態に合わせてお伝えしています。

「肩を揉んでもすぐ戻ってしまう」
「巻き肩や猫背が気になる」
「自分に合ったセルフケアを知りたい」

という方は、お気軽にご相談ください。

これからも、皆さんのお身体に役立つ情報をさまざまな角度から発信していきます。

KMS西宮鍼灸整骨院 副院長 荻野 裕士