PMSを改善する方法③(副腎疲労がもたらす本質的問題)

前回、PMSの裏側にある体内のしくみ

についてお話しました。

 

今回は更に深堀していき、

『ホルモンの乱れの更に奥にある問題とは?

をテーマに解説していきます。

 

ホルモンバランスのイラスト

 

 

 

 

 

 

 

PMS(月経前症候群)は

「ホルモンバランスの乱れが原因」と

よく言われます。

 

確かにそれは一因ですが、実際には

もっと深い「背景」があります。

 

では、なぜホルモンバランスは

乱れるのでしょうか?

 

その鍵のひとつが、近年注目されている

「副腎疲労」という概念です。

 

 

腎臓・副腎のイラスト

 

 

 

 

 

 

 

私達の体内で女性ホルモン、

特にプロゲステロンは、卵巣だけでなく

副腎でも一部が産生されています。

 

ところが、慢性的なストレスが続くと、

副腎は生存に関わるコルチゾール(抗ストレスホルモン)

の産生を優先しようとします。

 

その結果、ホルモンの材料である

プレグネノロンやプロゲステロンの合成が

機能的に低下してしまい、相対的な

エストロゲン優位(=プロゲステロン不足)

という状態に陥りやすくなります。

 

※この現象は「コルチゾール・スティール」

と呼ばれることもありますが、現在では

「物理的にプレグネノロンが奪われる」というより、

酵素の働きや副腎機能の低下による“代謝の偏り”

として説明されることが一般的です。

 

 

コルチゾールスティールのイラスト

 

 

 

 

 

 

 

画像:https://miyazawaclinic.net/post-6191/

 

 

さらに、副腎疲労によって肝臓の解毒機能が

低下すれば、使い終わったエストロゲンの処理が

うまくいかずに体内に再循環してしまいます。

 

加えて、腸内環境が乱れていると、

エストロゲンが再吸収されてしまい

「エストロゲン過剰状態」が慢性化します。

 

また、副腎と深く関わる甲状腺機能が低下すると、

代謝が落ちて冷え・むくみ・倦怠感などの症状が

強くなり、PMSの重症化を後押しします。

 

このように、PMSの根本原因は

「副腎 × 肝臓 × 腸 × 甲状腺」という

ホルモンネットワークの乱れにあるといえます。

 

 

臓器のイラスト

 

 

 

 

 

 

 

単に“ホルモンバランスを整える”だけでなく、

“そのホルモンを生み出す土台”を立て直すことが、

本質的な改善の糸口になるのです。

今回はここまで(^_-)-☆

 

【次回ブログは】

『PMSを整体で改善するには

について‎お伝えしますね。 (^^)‎

 

 

〈最後に・・・〉

上記の補足ですが、

副腎疲労になると肝機能が低下する理由

についてです。

副腎が慢性的なストレスで酷使されると、

コルチゾールの分泌が増え、その処理を担う

肝臓に負担がかかります

 

さらにストレスで交感神経が優位になると

肝臓への血流が減り、代謝や解毒力も

低下します。

 

また、副腎疲労により体内の抗酸化力が

落ちることで、肝臓でのグルタチオン合成も

滞りがちになります。

 

こうした要因が重なることで、

エストロゲンの代謝不良や脂肪肝、

PMSの悪化へとつながるのです。

 

こういった内容も当院では治療の時に

お話をする西宮市内でも数少ない整骨院に

なります。

 

という事で、これからも皆さんに様々な角度から

お役に立てる情報を発信していきますね!(*^-^*)

          

  KMS西宮鍼灸整骨院 代表 影山大造