今回は、前回のブログの続きになります。
前回のブログで、両生類や爬虫類の前足が
『外旋』しているお話をしました。
今回は
解剖学的視点からの根拠を
お伝えしていきます。
哺乳類である人間を解剖学的に見てみると
実は「靱帯」、「筋肉」ともに外旋制動に働くものがほとんどです。
それでは、まず靱帯から見ていきましょう。
肩関節は、前にメインの靱帯が3つあり、
後ろは1つになります。
(※GH ligament がメインの前の靭帯3つです。)
前は、外旋を制動するための靭帯、
後ろは内旋を制動するための靭帯になります。
という事は、
3人がかりで仕事をする必要があると言う事なので、
それだけ仕事量が多い=その方向で良く使うからなんです。
今度は筋肉でみてみましょう。
肩関節の周囲には、
大胸筋や広背筋といった大きな筋肉がありますが、
全て内旋する筋肉になります。
ここで疑問を持たれる方もいるかと思います。
筋肉は靱帯と違って、伸び縮みさせて使うので、
内旋筋が大きくて強いのであれば、内旋位でよく使うという事では?
と考えるでしょう。
ただ、筋肉の特徴として
伸ばされて使う方が(遠心性)強い力を発揮します。
という事は、内旋筋が大きいのは、
収縮したポジションで使いたいのではなく
伸ばされた状態(=外旋位)から使いたいのです。
これが、アスリートに必須の【伸張反射】を使った
効率の良い身体の使い方になります。
伸張反射をもっと簡単に言うと
筋肉を収縮して使うというより
輪ゴムの様に張力を利用して使うイメージです。
という事は、内旋筋が大きいのは、
収縮したポジションで使いたいのではなく
伸ばされた状態(=外旋位)から使いたいので
結果、伸張反射を上手に利用するため
だったと考えられます。
分厚くて長い輪ゴムでも、縮んだ状態で使うより、
しっかり伸ばせれた状態で使う方が力を発揮しますよね。
実際、投球動作やテニスやバレーのサーブにおいても、
全て外旋位で使っていますよね。
ただ腕を固定した状態で使い続ける場合は
大胸筋や広背筋といったアウターマッスルではなく
インナーマッスルがメインで働きます。
なのでインナーマッスルに外旋筋が多いのも
納得できますね。(*^-^*)
そした、肩関節の外旋は、アスリートだけの話ではなく、
一般の方でも十分に日常生活で活かすことが出来るのです。
それでは、どのうように日常生活で活かすかと言うと・・・
少し長くなりそうなので
はい、今回はここまで(^_-)-☆
【次回ブログは】
『肩関節は、〇〇方向に力を入れて使おう!!③』
についてお伝えしますね。!(^^)!
当院では、肩関節の使い方の指導に
【古武術的な身体操作】も
取り入れています。
なぜなら、古武術では
効率よく身体を使う方法がたくさんあるからです。
そして古武術では『外旋の力』を利用しますが
五十肩などの肩の痛みでは、内旋位で固まっている
場合がほとんどです。
という事は、普段から外旋位で使えていれば
五十肩になる事はほぼ無いのです。
ですので、
肩関節の使い方の指導に【古武術的な身体操作】を
取り入れることで未然に防ぐことが出来るのです。
(※西宮市内でも、【古武術的な身体操作】まで
指導している治療院は少ないと思います。(^^)/)
という事で、これからも様々な角度から
皆さんのお役に立てる情報を発信していきますね!
感想や症状の事など、メッセージお待ちしてます。(*^-^*)
影山鍼灸整骨院 院長 影山大造